UA-34135661-1 休業手当整理2: オフィス惠愛堂のブログ

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2020年5月 2日 (土)

休業手当整理2

 労基法26条は「休業手当」について、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」としている。
 この場合の休業というのは、「労務の提供ができる状態にありその意思もある、にもかかわらず使用者の責に帰すべき事由により就労ができない状態」にあることだと解される。
 「労務の提供ができる状態にありその意思もある」というのは、従来の職務を従来の通りに遂行できる状態にありその意思もある、と言い換えることもできる。
 「使用者の責に帰すべき事由」については、範囲が相当に幅広く解釈されており、不可抗力以外はほぼ「使用者の責に帰すべき事由」になるようだ。
 具体的には、天災、停電などは不可抗力、生産調整や経営難による休業などは不可抗力とはされない。

 なお、労基法では休業手当は平均賃金の60%以上なら違反とはならないが、休業手当は賃金に該当し、賃金は雇用契約に基づくものであり、また賃金は就業規則の必要的記載事項でもあることから、就業規則等で休業手当を平均賃金の60%以上で数値を規定する等支給要件を明確にしておく必要がある。
 
 今回のコロナによる休業にいては、厚労省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」(令和2年4月28日時点版)の「4 労働者を休ませる場合の措置(休業手当、特別休暇など)」で次のように整理されている。(https://www.mhlw.go.jp/…/kenkou_…/dengue_fever_qa_00007.html)

 新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられ、休業手当を支払う必要はない(この場合は健康保険に加入していれば傷病手当金の受給ができる)。
 使用者の自主的判断で休業させる場合は、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要がある。
 新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休む無場合は年休、病気休暇、療養休暇、欠勤等となる。

 新型コロナウイルス感染症対策として、中小企業が特別休暇の制度導入を行う場合、「働き方改革推進支援助成金(職場意識改善特例コース)」の対象となる(https://www.mhlw.go.jp/…/roudoukijun/jikan/syokubaisiki.html)。

 労災について
 院内感染により医療従事者が新型コロナウイルスに感染した場合は労災保険法に基づき休業補償給付等を受けることができる。
 職場で濃厚接触して感染した場合も感染源が明確とされれば労災の対象となる。
 通勤途上で感染した場合は通勤災害の対象となるが、感染経路の特定、通勤以外の感染源の否定などが課題となり、認定はいささか難しいのではないだろうか。

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